切り花延命剤の選び方!長持ち薬の効果とは?家にあるもので代用もできる?

延命剤について
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切り花を長持ちさせる方法について調べると、どこを見ても「延命剤を使いましょう」と書かれていたり、花屋さんで「延命剤を使ってね」と言われたりします。

延命剤を使うとなると、その分お金も手間も掛かるので、やるくらい価値があるのかな?と半信半疑な人が、少なからずいらっしゃいます。ひとくちに延命剤といっても、いろいろなメーカーから売り出されているし、なんなら100均でも売っているのでそれでも効果があるのかどうか、家にあるもので代用できてしまったりしないかなど、気になることはたくさんあります。

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切り花の延命剤ってどんなもの?

栄養剤、長持ち剤、などとも呼ばれる切り花の延命剤は、その名の通り、切り花を少しでも長く楽しめるよう長持ちさせるための薬剤です。

大地に根を張り巡らしていて、切り花よりもずっと水も栄養も吸収しやすい地植えや鉢植えの植物にも、より丈夫に育ててきれいな花を咲かせようと思うと肥料を使いますよね。管理を楽にしようと思ったら殺虫剤を使ったりもします。

根っこから切り離された切り花が取り入れる水や栄養は、ほとんどが小さな茎の切り口に限られてしまいます。立派な根っこがある場合に比べて花にとって最適な状態とはいえず、水分不足や栄養不足で枯れやすくなってしまっているのを、助けてくれるのが延命剤です。

延命剤にはどんな効果があるの?

具体的にどのように切り花の持ちを助けてくれるのかというと、主に3つの点に延命剤は効果を発揮します。どれも切り花の弱点を補うものになっています。

切り花に栄養を与えます

切り花に何よりも大切なのはきれいな水です。新鮮な水をいつも吸い上げられる状態を管理できれば、必要以上に早く枯らすことなく花を楽しめますが、水には栄養分が含まれていないので、蕾を咲かせるエネルギーが足りなかったり、花の色が褪せてしまったり、香りがすぐなくなってしまったりします。

花の終わりのころ、あとは枯れるだけ、というときにも、栄養分がないとそのまますぐに咲き終わってしまいますが、延命剤を混ぜると最後に一踏ん張りしてきれいな状態を保ってくれるので、より長く花を楽しめます。

殺菌効果があります

切り花を活けている水は、茎が傷んだりゴミが入ったりして、替えずにいるとどうしてもバクテリアが繁殖してしまいます。

暑い夏はとくに早く、毎日水替えしても理想通りの清潔さを保つのは難しいです。そんなとき、延命剤を水に混ぜておくと一安心!延命剤に含まれている防腐剤や殺菌剤が、菌が繁殖するのを抑え、花が腐るのを予防するのに役立ちます。

切り花の水の吸い上げを良くします

花によっては、茎の切り口から十分な水を吸い上げるのが苦手な、水上げの悪いものもあります。延命剤に含まれている界面活性剤には水上げを良くする効果があるので、花まで十分な水分を届けられない花が水不足になるのを防ぐ手助けをしてくれます。

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延命剤を使えばなにもしなくても良いの?

こうやってみると延命剤は万能な気がして、切り花を飾るときに面倒な、水替え!水切り!花瓶を洗う!を省略してもいいような気になってきます。

しかし、延命剤を使っても、やはり水は汚れるし、断面は汚れで詰まるし、花瓶はニュルニュルしてしまうので、切り花を長持ちさせる基本をサボったら逆効果になってしまいます。どんな延命剤を使ったとしても、です。

延命剤は切り花をより長く、健康に、美しい状態で楽しむための補助をしてくれるものと考えて、延命剤を使用する場合でも、できるだけ花瓶の水交換、ついでに花の切り戻し、を行いましょう。花屋さんがまとめた、切り花を長く楽しむ方法についてはこちらをご参照ください。

延命剤にはどんな種類があるの?

延命剤の目的は例外なく切り花を長持ちさせることですが、使い方に違いがあったり、成分に違いがあったりして、いくつか種類があります。

粉末タイプと液体タイプがあります

液体を水に薄めて使うタイプの延命剤が多いですが、中には粉末を水に溶かして使うものもあります。液体タイプの延命剤のほうが種類が豊富で一般的ですが、開封後は色が変化したり、保管に気を配る必要があります。(密封して日の当たらない涼しい場所での保管を推奨している商品が多いです)

粉末タイプのものは使い切りサイズに小分けになっていることが多いので、あまり頻繁に切り花を購入しない場合には、粉末タイプのほうがいつでも新鮮なものを使うことができます。

花によっては専用の延命剤もあります

切り花の代表格であるバラや、購入する人の多い仏花など、花によっては専用の延命剤があることがあります。より花を長持ちさせ、痛めることがないように作られているので、いつも同じ花を愛用しているようでしたら、専用の商品がないか探してみるのがいいかもしれません。

ものすごく他の延命剤と効果が違うわけではないので、ときどき他の花を購入したときに使いまわしても大丈夫です。

延命剤の使い方

延命剤は花瓶の水に混ぜて使います。どれくらいの濃度に薄めるのかについては、商品によって違うので、購入した延命剤の使用方法をよく読んで使ってください。

延命剤を使うときに気をつけること

延命剤は薬品ですので、使い方を間違うと逆効果になってしまったり、健康に害を及ぼしてしまうことも。とくに気をつけたいのは以下の3点です。

量を守って使用しましょう

よりたくさん入れたら栄養分が多くなり、水も腐りにくくなる気がして、ちょっと多めにいれようかな、と気持ち多めに使いたくなるかもしれませんが、過剰な栄養分や強すぎる殺菌剤は、切り花を痛める原因になります。

ネットで延命剤関係のレビューを見ると、いつもよりはやく枯れた!という声がときどき見つかりますが、これは高確率で入れすぎが原因だと予想できます。せっかく延命剤を使ったのに、いつもよりも早く枯れてしまった…なんてことになったら目も当てられないので、書かれている量を厳守して使用しましょう。

花瓶の素材を確認しましょう

延命剤は希釈後でも酸性~弱酸性の液体です。ステンレス、銅、真鍮など、金属製の花瓶に使うと、変色してしまったり錆びてしまったりするので、金属製の花器に使う場合には購入前に使っても大丈夫かどうか確認しましょう。

仏壇用の花瓶にはとくに金属製が多いです。仏花専用の延命剤は金属に使用しても大丈夫な内容になっているので、心配な場合には仏花専用のものが安心です。

肌に付かないようにしましょう

切り花延命剤は酸性の液体です。とくに希釈前は強い酸性液で、素肌に触れると肌荒れの原因になってしまいます。使うときには肌に付かないようにし、もし付いてしまったらよく洗ったあとでハンドクリームで保湿してください。

また、子どもやペットが誤って飲んでしまうことがないよう、保管場所には気をつけましょう。

家にあるもので延命剤の代用にできる?

切り花用の延命剤には、花に栄養を与え、水揚げを良くし、水にバクテリアが繁殖してしまうのを防ぐ効果があることを紹介しました。

ところでこれらの効果は、なにも専用の延命剤を購入しなくても、自宅にあるものを使って再現することができてしまいます。

頻繁に花を購入する場合、毎回少量づつ作るのは手間なので延命剤を購入したほうが楽ちんですが、たまたま花束をもらったのを長持ちさせたいけど、ふだん自分で花を買うわけではないし、延命剤を購入しても使い切れなくてもったいないな~~という場合には、あるものだけ使って延命剤の代わりにするのが、無駄がなくて良いのではないかと思います。

自家製延命剤の作り方

作り方は簡単。家にある以下のものを、量を守って水に混ぜるだけです。すべて別の効果があるので、全部揃っていれば言うことなしですが、なにかが足りない場合にはなしで作っても大丈夫です。

  • 気の抜けたサイダーやスプライトなどの炭酸飲料…水5:炭酸飲料1の量
  • ハイターなどの漂白剤…300mlの水分に対して1滴
  • 食器用洗剤…300mlの水分に対して1滴

どこの家にでもあるものコンビ、砂糖とハイターで作るレシピもあります!

ではどうしてこれらは延命剤の代わりになるのでしょうか?

漂白剤やハイター

延命剤と同じく殺菌効果が期待できます。とくに夏の、暑くて水がすぐに濁ってしまう時期には、延命剤はなくてもハイターを混ぜておくと心強いです。入れすぎると花を枯らしてしまったり、漂白して色が抜けてしまったりするので、入れるのはほんの一滴!を厳守することが大切です。

また、殺菌効果のある酢や、水に入れると銅の溶け出す10円玉にも同じ効果があります。10円玉から溶け出すのはほんの微量の銅で、切り花の水をきれいに保つには不十分ですが、気休めくらいにはなります。

サイダーなどの炭酸飲料

サイダー、スプライト、セブンアップなどの、無色の炭酸飲料に含まれる糖分と酸性成分は、切り花の栄養になります。同じ炭酸飲料でも、コーラなどの暗色の炭酸飲料は切り花には酸性が強く、ダイエット系炭酸飲料は花の栄養分になる糖分を含んでいないので避けましょう。

砂糖を混ぜても切り花の栄養になりますが、炭酸飲料に含まれている果糖ぶどう糖液糖は粒子が小さいので切り花が茎の断面から吸収しやすく、さらに効果が期待できます。

食器用洗剤

食器用洗剤には、花瓶の水を汚れにくくする殺菌成分と、花の水上げを促進させる界面活性剤が含まれていることが多いです。専用の延命剤に使われているものと似たような成分なので、似たような効果が期待できます。

洗剤は切り花を長持ちさせる目的では作られていないので、それらの成分が含まれているかどうか、ラベルを読んで確認してから使いましょう。

アルコール

一口にアルコールといってもいろいろな種類がありますが、ウォッカには花の成長を促進するエチレンガスを抑える効果が、消毒用アルコールには花の水あげをよくする効果があります。

どちらも使い方に癖があるので「お!これなら家にある!」と思って使ってみたい場合にはこちらもご確認ください。

まとめ

延命剤は正しく使用すれば、確実に切り花の持ちを良くする手助けをしてくれます。量を間違えると逆効果で、早く枯れてしまったり、花を痛める原因になってしまうので、使い方を守って気をつけて使用しましょう。

あまり切り花を購入するわけではなく、一回ためのだけに買うのはもったいないな、という場合には、自宅にあるもので代用することもできます。せっかくのお花ですので、ぜひ長く楽しんでください。

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