道ばたや、花屋さんの店先で見かけると秋を感じられるお花、コスモス。
ここ数年は気候が乱れがちで、いつまでも暑い日が続くと思ったら急に寒くなったりしますが、こういうところで季節の移ろいを感じられるのはうれしいものですね。
繊細な出で立ちのコスモスは、切り花を買ってもすぐに枯れてしまいそうに見えますが、実はそれほどすぐに枯れてしまうわけではないので、ぜひ持ち帰って楽しみたいお花です。
コスモスの切り花が出回る時期
漢字では「秋桜」という字を当てられているのを見ても分かる通り、日本人に愛されている秋の花、コスモスは、9月から10月にかけてお花屋さんで取り扱っていることが多いです。
ヒマワリのシーズンが終わり、ちょうど入れ替わりで出てくるイメージですね。秋を感じる瞬間です。
コスモスの切り花の日持ちはどれくらい?
お花屋さんで購入するコスモスで、ちゃんと処理のされているものでしたら、1週間から10日くらい日持ちします。
より長く飾っておくためには、筒状花(絵で描くときに丸で表現されることが多い、お花の中心の部分です)が開ききっていないものを選びましょう。花びらが開いているだけなら大丈夫ですが、筒状花が開いていると開花してから時間が経っていることが多く、場合によっては受粉済みになっていて、すぐに枯れてしまいます。
お花屋さんで売っているコスモスは、切り花用に改良されている品種で持ちが良いものですが、庭から栽培してくるコスモスの場合はもっと短命で、5日くらいで枯れてしまう印象です。
それでも切り花にしたい場合は、コスモスが咲いて受粉する前に収穫すると持ちが良いです。花びらが開いてきたかな?というタイミングで摘み、すぐに水に入れましょう。
コスモスの切り花を長持ちさせるには
コスモスを長持ちさせるのは、やっぱり切り花のお手入れの基本です。詳しくはこちらのページで紹介しています。
お花屋さんで買ったコスモスでしたら、そのまま飾れるように処理がされているはずなので、茎の先を少しだけ切り戻して飾ればOK。もし、たくさんの葉が残っている状態でしたら、茎の下半分くらいの葉を取り、すっきりさせてから花瓶に活けましょう。葉を整理することで
- 葉から蒸発する水分を減らして、お花を瑞々しく保つ。
- 葉が傷み、水を汚してしまうのを防ぐ。
というメリットがあります。
また、コスモスはとくに水が落ちやすいお花なので、いつでもちゃんと水が吸えるように、こまめに切り戻すのがより大切です。ちょっとした手間ではありますが、毎日できれば理想的ですね。
コスモスの切り花がしおれるときにできること
コスモスは茎がほっそりしていることもあり、水揚げがうまくいっていないとすぐにクタッとしおれてしまいます。そのままにしておくと枯れてしまうので、できるだけ早く水があげられるようにしてあげましょう。
水揚げをよくするのによく使われるのは「湯揚げ」というテクニックです。くわしいやり方については、こちらのページを参考にしてみてください。
一度、ちゃんと湯揚げをすれば、枯れるまでコスモスを楽しむことが出来ますが、湯上げはちょっとめんどくさいな~~~という人は、茎を短く切ることでも水揚げが改善する場合も。
茎を切る目的は、管が詰まってしまって水揚げの悪くなっているところを取り除くことなので、切り戻しのように数センチではなく、茎の半分以上切ったほうが効果が分かりやすく、飾ったときの見た目や印象がかなり変わってしまうのが難点ではあります。
コスモスの切り花の蕾は咲くの?
コスモスはひとつの茎にいくつもの花を咲かせるので、メインのお花のほかに、蕾がいくつか付いていることもめずらしくありません。せっかく蕾があるので、ぜひとも咲かせたい!と思いますが、切り花の蕾は必ずしも咲くとは限らず…。
すでに膨らんでいる蕾はなにもしなくてもだいたいは咲きますが、おまけのような小さな蕾は、栄養不足で成長できないか、成長しても、開花する前に切り花ごと枯れてしまうことが多いです。
それでも挑戦したい場合には、切り花用の栄養剤を使い、定期的に水の交換、茎の切り戻しをしてお世話をしましょう。