お花が傷みにくく、日持ちしやすいトルコキキョウ。お世話を怠らなければ、涼しい季節なら3週間、なんと、夏でも2週間ほど花瓶に飾って楽しめます。
それほど手のかかるお花ではありませんが、こまめなお世話でより長持ちさせられます。お世話の仕方は、基本的にはほかのお花と変わりませんが、トルコキキョウならではの注意点も含めて、改めて紹介しますね。
ところで、トルコキキョウはいくつかの名前で知られています。店によっては「リシアンサス」「ユーストマ」と呼んでいることもありますが、どれも同じお花のことです。(「リシアンサス」は英語、「ユーストマ」は学名で、トルコキキョウというのは日本に入ってきたときの名称です。)
どれが正しい!ということもないのですが、便宜上、このページでは「トルコキキョウ」に統一させていただきますね。
種類が豊富なトルコキキョウ
品種改良が重ねられ、花持ちが良くなっただけでなく、一重から八重咲き、フリル咲きなど品種がほんとうに豊富になったトルコキキョウ。
カラーバリエーションも豊かで、白、クリーム、ピンク、パープル、グリーンととてもカラフル。色や形によって、結婚式から仏花やお供え花までいろいろな場面で好まれています。
花持ちは、品種によって少しずつ違い、一重よりは八重咲きのほうが日持ちしやすい傾向にあるように感じます。一重は花がつぶれて傷みやすい印象です。
トルコキキョウを長持ちさせるには
トルコキキョウを日持ちさせられるかどうかは、お花を家に持ち帰り、さて飾ろう、というところから始まっています。トルコキキョウを飾るときのチェックポイントは
- 余分な葉を取る
- 切り戻しする
- 水の量
- 飾る場所
の4点。
トルコキキョウは、茎は腐りにくいのですが、柔らかい葉は傷んだり腐ったりしやすいお花。葉がついている方が見栄えがするので、花に近いほうの葉は残し、花瓶の中で重なってしまう部分は取り除きます。
また、葉も茎も、水に浸かっている部分は腐りやすいので、水の量は少なめに。とくに夏場は腐敗も早いので、入れすぎに気をつけましょう。
トルコキキョウの切り戻し
家に持ち帰ったトルコキキョウは、切り口が乾燥してしまい、水が吸い上げにくい状態になっています。
ちゃんと水が吸えるようにするには、飾る前に切り戻して、切り口を新鮮な状態にしましょう。切り戻しをするときには、水中で茎を斜めに切る「水切り」をすることが多いですが、トルコキキョウの場合、茎を手でボキッと折り、茎の根元をギザギザにさせるのも効果的です。
トルコキキョウの茎には節があります。節部分でカットすると水あげが悪くなるので、節を避けて切り戻してください。
トルコキキョウはどこに飾る?
お花は飾りたいところに飾るのが一番ですが、家の中には花を飾るのに向いていない場所も。1日でも長く日持ちさせたい!ということでしたら、
- 花を傷める、直射日光やエアコンの風が当たる場所を避ける
- 花が枯れるまでのスピードが早まる、気温の高い場所を避ける
- 同じく、枯れるまでのスピードを促進するエチレンガスを出す果物(バナナ、りんご、アボカドなど)の傍を避ける
に気をつけ、できるだけ涼しい場所を選んでみてください。
飾ったあとのお手入れについて
お花を飾っている花瓶の水はどんどん汚れてしまうので(とくに夏場)、できれば毎日、面倒でも3日に一度は水換えをしてください。
その際、花瓶の内側と、水に浸かっている茎の根元もにゅるにゅるしているので、さっと手で擦って洗うと効果的です。
水が汚れていると、お花の切り口に詰まって水あげが悪くなり、枯れてしまう原因になります。水換えのついでに根本を切り戻すと、新鮮な水をしっかり吸えるようになりますよ。
トルコキキョウがしおれて元気がないときは?
水換えをして、根本の切り戻しをしても、いまいち元気がなく、花がしおれて下を向いてしまう…ということも。原因は、水を吸い上げる管が詰まっていて、水が据えていない可能性が高いです。
トルコキキョウは湯揚げがとても有効なお花。ちょっとした手間ですが、もし元気がないときにはぜひ試してみてください。
枯れたお花は摘んで
同じ日に購入したトルコキキョウでも、枯れるタイミングは少しずつ違います。枯れたままにしておくと、見栄えがしないだけでなく、枯れたお花がエチレンガスを出してほかの花が枯れやすくなってしまうので、その都度摘み取っておきましょう。
つぼみが咲かない?
トルコキキョウは一つの茎にたくさんの花を咲かせます。買ってきたときに、まだつぼみの花が混ざっていると、はりきってお世話をして開花させたくなりますよね。
しかし残念なことに、つぼみのまま切り花になったトルコキキョウは咲かせることができません。これはお世話のテクニックではどうすることもできないので、つぼみはつぼみのまま、メインのお花の引き立て役として楽しみましょう。