長持ちする切り花を選ぶには?季節別の品種と鮮度を見分ける方法まとめ

長持ちする切り花
当ブログはアフィリエイト広告を利用しています。

切り花を購入するとき、単純に見た目が好きな花を選んだら、すぐに枯れてしまってがっかりした、なんて経験はありませんか?プレゼント用に購入する場合など、あんまりすぐに枯れてしまっても困りますよね。

このページでは、花屋で働いているとよく聞かれる、長持ちする花の品種と、花の鮮度を見分ける方法を紹介します。切り花を購入するときに知っておくと得した気持ちになれますよ!

Ad:

新鮮な花を購入しましょう

同じ花でも、花市場から届いたばかりの新鮮な花を購入したほうが、花屋さんで数日経っている花よりも、当然ながら長持ちします。お店で「今日入ってきた花はどれですか?」「新しく入ってきた花はどれですか?」と聞くのもありですが、店によっては聞きにくい雰囲気だったり、店員さんが忙しくて捕まらなかったりしますよね。

そんなとき、気になっている花が新鮮かどうか見分けるポイントを知っていれば、より長持ちする花を選ぶことができます。

新鮮な花の見分け方

花の鮮度を見分ける方法はいくつかあり、品種によって多少違いますが、どの花を購入するときにも知っておきたい事柄を紹介します。同じ店の同じ花でも入荷日が違うこともあるので、より新鮮な花を選ぶ手がかりになったら嬉しいです。

花の状態を確認しましょう

ご存知のとおり、花は蕾の状態からだんだん花弁が開いていきます。つぼみはあまり青くて固いと咲くまでに時間がかかったり、栄養不足で咲くまえに枯れてしまうこともあるので、色づき始めたつぼみ~開花しはじめの花を買うのが好ましいです。

花びらにしわが寄っていたり、花びらの根本が黄色っぽくなっていたり透明になっているものは、開花後時間が経っているのですぐに枯れてしまいます。

また、バラはすでに開ききっているものよりも咲き始めの状態で、茎のすぐ上の膨らんでいる部分を摘んでみて、固いもののほうが新鮮です。

ユリやトルコキキョウなど、ひとつの茎に複数のつぼみがついている花は、開いている花よりもつぼみのほうが多い花のほうが長持ちします。下のほうの花から開花するので、下のほうの花が傷んでいないかチェックしてみてください。ただ、ユリは季節やつぼみの状態によっては開花するまでに1週間~掛かることもあるので、特定の日に咲いていてほしい場合には注意が必要です。

葉も見てみましょう

瑞々しくシャキッと上を向いていて、鮮やかな色をしている葉っぱが理想的です。

葉は切り花になって時間が経つと、黄色っぽく変色したり、水分不足になり垂れていたり、茶色く乾燥したり、腐ってしまったりするので、それらを避けるように観察します。

茎の状態も大切です

丈夫で、花瓶に飾ったときにまっすぐに立てる花が好ましいです。

もともと茎がやわらかい花や、成長の過程で養分や日光不足になってしまい、始めから茎の弱い個体もありますが、とくに避けたいのは、黄色っぽく変色していたり、腐り始めてぐじゅぐじゅしてしまっているものです。

花市場のある曜日

花市場は全国的に月水金に開催されている場合が多いので、該当曜日に花屋さんに行くと、その日の早朝にカットされたばかりの新鮮な切り花が見つかりやすいです。

花市場から新鮮な花が届く日にすべての在庫を入れ替えるわけではないのと、曜日によって出回っている品種が違うので必ず目的の花が届きたてで買えるわけではありませんが、それでも曜日を選んで足を運んで見る価値はあります。

入荷する時間帯は花市場から店の距離に左右されるので、頻繁に切り花を購入するようでしたら、いつもの花屋さんで、何曜日の何時ころに新しい花が入ってくるのか確認するのが良いですね。

店によって違いますが、週末に向けてたくさんの在庫を確保する金曜日と、週末に在庫を出し切ってしまい、新しい切り花を一気に入荷する月曜日がとくに狙い目です。

長持ちする品種を選びましょう

新鮮な花の見分け方がわかったら、つぎに気をつけたいのは長持ちする種類の花を選ぶことです。すぐに枯れてしまう切り花は切ったばかりの新鮮な状態でも2、3日で終わってしまいますが、長持ちするものを選べば冬場に一月以上持ったりします。

長持ちする切り花は主に3種類に分かれます

一言で長持ちする、といっても、どういう花を選んだらいいのか困ってしまいますよね。切り花が長持ちする理由は主に3種類に分けることができます。花を選ぶときに、これは長持ちするのかな?と困ったときの参考になれば嬉しいです。

丈夫で持ちのいい品種

前記したとおり、一言に切り花、といっても数日で枯れてしまう繊細なものや、ひと月近く楽しめる丈夫な花もあり、長持ちさせたいときに品種を気にすることは大切です。

わたしがお客さんに「長持ちする花はどれ?」と聞かれたときに、まっさきに勧めるのはキク科の花とまだつぼみのユリ

菊、というとお墓参りやお葬式を連想してしまうのでちょっとな~~とお考えのひとも多いですが、菊の花にもいろいろ種類があり、たとえばマーガレットやガーベラ、アスターもキク科の花。もっと菊らしいセイスピースやアナスタシアも、フラワーアレンジメントに合わせやすく、色のバリエーションも豊富で仏花を感じさせません。

段階に分けて蕾の咲く品種

ひとつの茎にたくさんのつぼみが付いていて、徐々に開花していく花も、最後の花が枯れるまで長く楽しめます。フリージアやオーニソガラムなどは、単品だとスッキリしていて可愛らしく、ほかの花と合わせてアレンジメントに動きを出すのにも優秀です。

多くのユリは持ちがいいのと同時に、たくさんの花を咲かせるのでこのタイプでもあります。ほかのユリに比べて高価ですが、オリエンタルリリーがとくに長持ちし、香りもいいので個人的にとくに好きな花です。

すこしタイプが異なりますが、蘭も気持ちがいいくらい長持ちするので、好きなお客さんは定期的に買っていかれます。高価なものもありますが、デンファレなど安値で購入できる品種もあるので、いつもと違った切り花を探しているときにおすすめです。

ドライフラワー向きの品種

花が瑞々しさを失い枯れるときにあまり見た目の変わらない花は、そのままドライフラワーとして楽しむことができます。プロテアやバンクシア、リューカデンドロンなど、個性的な見た目のネイティブフラワーは、同じく長持ちするユーカリの葉と合わせると独特なおしゃれな感じになります。

スターチスやヘリクリサム、エリンジウム、ミモザなどもドライフラワーにしても色があせにくく、水に入れて飾っていたのに知らないうちにドライフラワーになっていた!なんてことも!

乾燥につよい花は、その他の花のように毎日水を替えたり水切りをする必要もないので、なるべく手のかからない花が欲しい人にはとくにおすすめです。

Ad:

どの季節にどの品種が長持ちするの?

では具体的には、どの季節にどの花が長持ちするんでしょうか?花屋さんで見つけやすい花が長持ちするのかどうか分かれば、プレゼント用の花を購入するときに心強いですよね。

年中購入できる品種

キク

種類の豊富なキクは、花の大きな品種は主役の花に使え、花の小さな品種はそのままでも楽しめますし、バラやユリなどどんな花と合わせても合い、カラーバリエーションも豊富なのでアレンジメントにも便利です。

葉から黄色くなり枯れていきますが、涼しい季節なら花は3週間くらい持つことも。英語での名前がChrysanthemumで、「Mum」が入っていることもあり、オーストラリアでは花の日に贈る花となっています。ちょうど日本のカーネーションみたいな感じですね。

ユリ

種類が豊富で単品でも様になるユリは、ほかの花とアレンジするのが苦手な人や、それほど大げさにしたくない場合に優秀です。花粉を取ったり、毎日手入れをしたほうが長持ちしやすいですが、面倒を見る価値があるくらい長持ちし、部屋を優雅に彩ってくれます。

品種によっては香りがあります。長持ちしやすく、開花後には部屋中に甘い香りが充満するオリエンタルリリーは、個人的にとくに好きな花です。

蕾で購入すると、だんだん開花するようすを楽しみながら、花が完全に終わるまで10日~2週間強楽しむことができます。開花するまでに時間がかかることがあるので、花を飾りたい日が決まっている場合には注意が必要ですが、なるべく長く楽しみたい場合には、まざ開花していない、膨らんで色づき始めた蕾のついているユリを選びましょう。

カーネーション

母の日の定番であるカーネーションは、1年を通して購入することができ、花びらが丈夫で開花後もよく持ちます。ひとつの茎にたくさんの花が咲くスプレーカーネーションは、段階に分けて咲いていくのでさらに長く楽しむことができます。新鮮なものを購入すると2週間くらい長持ちすることも!

花は丈夫ですが節のある茎は折れやすいので、根本のほうの葉を取ったり、背の低い花瓶に背の高いカーネーションを活けるときには優しく扱いましょう。

品種が豊富で見た目もさまざまな蘭は、もともとは熱帯の花なので、暑い夏場でも健やかに咲いてくれます。独特の形状なのでアレンジメントに使うにはアイディアと経験が必要ですが、単品でも豪華に見えるので、いつもと違う花が欲しいときにおすすめです。

新鮮なものが購入できれば、10日から3週間ほど長持ちします。そこまで気をつけて手入れをしなくてもいいのも、花は飾りたいけど、忙しくて毎日水替えや水切りをしていられない!という人は助かりますね。

カスミソウ

ブーケを作るときの名脇役のイメージのあるカスミソウは、ほかの花の引き立て役に使うのはもちろん、たくさん集めてカスミソウだけで飾っても、主張しすぎない甘やかでかわいい印象を醸し出してくれます。

茎が細くて多いので、買って帰って飾るまでにあちこち折れてしまわないように注意が必要ですが、いったん飾ってしまえば神経質に手入れをする必要もありませんし、2週間くらい可憐に咲いています。

アルストロメリア

小ぶりの花がたくさんついていてかわいいアルストロメリアは、繊細な見た目とは裏腹にびっくりするくらい長持ちします。花の数が多いのでアルストロメリアでブーケを作ってもボリュームがありますし、ほかの花とも合わせやすくアレンジメントにも役立ちます。

花は元気に長持ちしますが、葉っぱは切り花にすると2日ほどで垂れて黄色く変色してしまうので、早めに葉っぱを取ってしまうほうが、すっきりとした見た目を保つことができます。花の根元が茶色か黄色っぽく傷んでいるものは新しくないので、購入するときには避けたいです。

ネイティブフラワー

乾燥した西オーストラリアやアフリカ発祥の、ネイティブフラワーと呼ばれる花たちは、ドライフラワー向きでほとんどそのままの状態でドライフラワーになります。SNSの影響でここ数年で急激に需要が伸びていますが、小さな花屋さんではごく一部のネイティブフラワーしか取り扱っていないこともあります。

プロテアやバンクシア、リューカデンドロンなど、個性的な見た目のネイティブフラワーは、新鮮な状態で2週間ほど楽しめ、その後ドライフラワーにして半年から1年飾れます。キングプロテアなど、ものによっては値が張りますが、半年楽しめると思えば安いものです。

夏から秋に出回っている品種

ヒマワリ

夏の花の代名詞でもあるヒマワリは、暑い夏に切り花にしても元気に空間を明るくしてくれる、太陽の花です。ヒマワリを見かけると夏だなあ、という気持ちになるほど、強く夏のイメージがあるのはすごいですよね。

茎がぬめりやすく水が汚れやすいので、夏で気温が高いこともあり、毎日水替えをしたい、という手間はありますが、花の状態によっては2週間ほど持たせることもできるので、夏にはぜひ選びたい花です。

花びらが閉じているもののほうが長持ちしますが、あまり蕾が小さいものは咲かないこともあるのと、蕾のまま切られたヒマワリよりも、開花した状態で切り花にしたほうが花が大きいので、花の持ちと欲しい花の大きさを天秤に掛けなければいけないのが悩ましいです。

スターチス

スターチスはドライフラワーにしても色が褪せないので、根本を腐らせずに乾燥させることができれば半年~1年飾っておける丈夫な花です。夏がシーズンなので、花の少なくなる冬に向けてドライフラワーにしてみるのはいかがでしょうか?

濃い~薄紫が多いですが、白や黄色のスターチスもまれに見かけます。常連のお客さんで、スターチスとキクをお墓に飾るのに定期的にいらっしゃる方がいますが、野外に飾ってもキクよりも長持ちするくらい丈夫な花です。

グラジオラス

背が高くてインパクトのあるグラジオラスは、下の方から徐々に開花していくので最後の花が終わるまで、10日前後楽しむことができます。下のほうの花から枯れていくので、しなしなしてしまったら手で摘んでおけば、きれいなまま楽しむことができます。

そのまま飾っても印象深いですが、アレンジメントに高さを出したいときにも便利な花です。わたしはオリエンタルリリーのピンクと白のグラジオラスを合わせるのが好きです。2種類だけの組み合わせでシンプルですが、華やかさがたまりません。

冬から春先に出回っている品種

フリージア

つややかな緑の茎と可憐な花がかわいいフリージアは、大きな蕾から徐々に開いていき、最後の花が枯れるまで10日ほど飾っておくことができます。細くて透明な花瓶に無造作に活けるとおしゃれですし、ほかの花と合わせるとアレンジメントに動きを出してくれる優秀な花です。バラとの相性も抜群で、バラとフリージアだけでもかわいいブーケが作れます。

栽培の仕方によっては、ほんのりとした香りが楽しめることもあります。

スイセン

黄色や白の明るい色が気持ちのいいスイセンは、ちょっとした贈り物や、小さな花瓶にさり気なく飾って毎日を彩るのに丁度いい花です。個人的には、茎が弱くて大きさも花の形も独特でほかの花と合わせてブーケにするのが難しいのですが、シーズン中には小分けにしたものを安く購入できるので、自分のご褒美に買って仕事用デスクに飾ってみたりします。

新鮮なものを見分けるのが難しいのが難点ですが、花屋さんに届きたてのスイセンは2週間ほど日持ちします。

ヒヤシンス

ヒヤシンスといえば、小学生のときに理科の授業の一環で水に球根を浸して育てるもの、というイメージかも知れませんが、切り花にしてもすっきりとした大きさと色合いで、キッチンや洗面所、机の上などさりげない空間に飾るのに適しています。

ほかの切り花と違って、根本を切るのは厳禁!水が汚れやすいので水を替える必要はありますが、10日から2週間ほど日持ちします。

切り花は長持ちするように管理しましょう

せっかく購入した新鮮な切り花です。家に持ち帰ってからもできるだけ手を入れて、より長く楽しみたいですよね。

切り花を長持ちさせるのに花屋さんがやっているのは、何をおいても水替えと水切り。花瓶の水が汚れる前にきれいなものに取り替え、そのついでに茎の根元を少し切って、花が水を吸い上げやすい状態にします。

ほかにも、直射日光を避けた涼しい場所に飾ったり、小さな蕾の多い花には栄養剤を水に混ぜたり、長持ちさせるコツはいくつかあります。詳しくはこちらのページで紹介しているので、ぜひ一読してみてください。

まとめ

花を長持ちさせるコツは、新鮮な花を選ぶこと、長持ちする種類の花を選ぶこと、購入後も毎日面倒をみること、の3つであることを紹介しました。せっかく購入した花がすぐに枯れてしまうことに悩んでいる人の手助けになったら嬉しいです。

Ad:
タイトルとURLをコピーしました