ユリのおしべの取り方と手入れのやり方は?日持ちさせるにはこの方法で!

切り花を長持ちさせるコツ
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華やかで長持ちし、品種によっては部屋中に充満する香りも楽しめるユリは、個人的にとくに好きな花です。ただ、おしべに付いた花粉の処理に失敗すると、ちょっとした一大事になってしまうんですよね。

カーペットやテーブルを汚してしまう前に、また、花をより長持ちさせるために、花屋さんが行っているユリのおしべの取り方を知っておきましょう。

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ユリのおしべの数は?

ユリの花は、3枚のがく、3枚の花びら、6本のおしべと一本の雌しべで成り立っています。

花粉が入っているのは、すべてのおしべの先端。イラストのオレンジ色の部分ですね。成熟するまえには、やく、と呼ばれる花粉袋がついていて、十分に成熟するとやくが破れて、たくさんの花粉が出てくるんです。

ひとつでも残っていると意味がないので、花粉を取るときには6本すべてのおしべの花粉を取りましょう

ユリの花粉には毒があるの?

華やかで純粋な見た目とは裏腹に、じつはユリは毒性の花でもあります。

花粉だけでなく、花弁や茎にも毒はあり、誤って口に入れないように気をつけたいですが、人間にとってはそこまで危惧しなければいけないものではないので、指や食器についてしまい「洗ってもきれいに落ちなかった!」という場合に、心配する必要があるほどではありません。

気をつけなければいけないのはペット。とくにユリはネコにとって猛毒で、体毛についてしまった花粉を毛づくろいするのに舐めたり、花瓶の水を誤って飲んだりするだけでも命に関わる場合があります。万が一を考えて、ネコの生活している室内にはユリは飾らないほうが安全ですね。

ユリのおしべの花粉袋を取る理由

ユリの花粉を早くに取ることにはふたつのメリットがあります。

「ユリは好きだけど、あまり家にはいないし、切り花に注意を払っていられないんだよな~~」という場合には、ユリを諦めてほかの花を選んだほうが良いですよ!と勧めたいくらい、ユリの花を飾るなら、ぜったいに面倒くさがらずに取るように気をつけるほうが幸せになれます。

大げさだな~と思われるかもしれませんが、そのまえに理由もぜひ読んでください。

受粉すると枯れるのが早まってしまう

品種にもよりますが、ほかの切り花に比べて高価であることが多く、しかしそのぶん長持ちするのが嬉しいユリですが、一旦受粉してしまうと、花が役目を終えてすぐに枯れてしまいます

花粉袋から出てくる粉状の花粉がめしべに付くことで受粉するので、花が開き始めたら速やかに処理するのが理想的です。

花粉は汚れになってしまう

すぐに枯れてしまうだけなら諦めもつきますが、もし花粉が周囲のテーブルやカーペットに付いてしまうと、これがもうびっくりするくらい落ちません!

家具の汚れを免れても、花びらに粉が落ちると、せっかくの可憐な花が汚らしい感じになってしまいます。

濃いオレンジの花粉は目立つ汚れになってしまうので、花を買ったら後悔することになった…なんてことにならないように、気がついたら早めに、慎重に取ってしまいたいです。

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ユリのおしべの取り方

取れさえすえばどうやって取ってもいいのですが、粉っぽい花粉を指でつまむと、指についた花粉がなかなか落ちず、しばらく黄色っぽい指先と付き合うことになってしまいます。

指や花弁や家具を汚さずにおしべについた花粉を取るにはどうしたら良いのか、花屋でわたしが教わった方法を紹介します。

もし指や家具が汚れてしまった場合には、取り方にもコツがあるので知っているとすご~~~く安心できます!

花粉になる前に取りましょう

何より重要なのは、「やく」が粉っぽい花粉になってしまう前に取ること!です!

花が開き始めたばかりのユリの「やく」は、まだ花粉になっておらず固いままなので、その状態で取ってしまえば手も花びらも汚すことはありません。

蕾が色づいて、じわじわ開き始めています!

暖かい時期だと、これくらいになったかと思ったら、数時間であっという間に開花したりします。完全に開花するとわりとすぐに花粉になってしまうので、ここから花粉が取れるようになるまでが「まだか~~~」とユリの周りをウロウロする時間です。

開いてきました!写真だとまだ見えませんが、正しい角度で覗き込むとおしべがチラチラ見え隠れします。今の季節(春秋)だと、最初の写真から1日、というところです。

指でつまんでも大丈夫です

花粉になる前の「やく」を取るときには、開き始めた花弁のあいだに指を突っ込んでつまみ、軽く引っ張るとつるん、ときれいに取ることができます

まだ少ししか開いていない状況でも、わたしはこのように若干むりやり指を押し込んで取ってしまいます。完全に開花している場合、まとめて6本取るのも簡単なのですが、あまりスペースがない場合には1本ずつ取るほうが安心ですね。 失敗すると、つまんだときに花びらを巻き込んでしまい、ちぎってしまったりします。

これはさらに翌朝開いていたユリです。

これくらい開いていると、全部とは行かなくても3本くらいまとめてつかめます。

この「やく」取り作業、慣れてくるとぷちぷちを潰すみたいな気持ちよさがあって、何ともいえない癖になります。

「やく」は先端から破れて花粉になっていきます。少しでも花粉になり始めたところを触ると指に付き、落とすのに苦労することになるので、その場合には使い捨てのゴム手袋を使うか、ピンセットを使うと後で楽です。

これは完全に花粉になってしまっています。

たった一つの花の花粉を取っただけでも、石鹸で洗ったというのに親指と人差指がこのとおり。お風呂に入るときれいに取れます。

ピンセットを使うのもおすすめです

そうです、ピンセットを使って取れば、花粉になってしまったあとでも指を汚さずにおしべから花粉を取ることができます!

花粉に触れるピンセットを完全にきれいに洗うのはなかなか難しいので、汚れてもいいものを使いましょう。よくユリを購入する場合には、専用のものを用意するといいですね。ユリの花粉取り用には、先が曲がっているタイプのピンセットがとくに使いやすいです。

おしべが揺れると花粉が花びらに落ちてしまうので、花を動かさないように静かに花粉をつまんで引っ張りましょう。周囲に散らからないように、ティッシュに集めてから丸めて捨てれば完了です。

ユリを長持ちさせる手入れの仕方

ユリを長く楽しむためには、とにかく花粉取りが大切です。その他にも長持ちテクニックがあるので、こちらのページで実際にユリを飾りつつ紹介しています。

ユリのめしべにも注意しましょう

おしべに付いた花粉を処理したら、ひとまず一安心できます。しかし、ここで気を抜いてはいけません!

ユリの中央にすらっと伸びためしべも、成熟するとべどべとした蜜を出します。ユリの品種や季節によっては、つくえに滴るほど大量の蜜を出し、さらに飾っている場所によっては、甘い匂いにつられてアリが群がってしまうことも。

めしべ自体を抜いたり、切ったりするほどではありませんし、花屋さんでもめしべはそのままにしておくのが普通ですが、一応注意して見ておいて、あまり蜜の量が多いようでしたら、蜜をティッシュで軽く拭き取るか、根本で切っておくのが安心です。

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