花を長持ちさせるには水切りをしましょう、とあちこちで見かけますが、水切りをすると何が違うのか、実際のところ手間を掛けるほど効果があるのか、そもそもどうやって行うのが正しいのか、いまいち分からなくてモヤモヤしてはいませんか?
このページでは、正しい水切りのやり方とポイント、どうしてただ切るだけよりも効果があるのかについて紹介します!
なぜ水切りをするの?
切り花を元気に保ち、できるだけ長持ちさせるのに大切なのは、一言でいえば水の管理に要約されます。地面に埋まっているときには根からたっぷりの水を吸い上げることができる花ですが、切り花になると根がなくなり、きれいに咲くための水分は、ほとんど茎の切り口に依存しているんです。
それなのに、肝心の断面が乾燥していたり、汚れで詰まっていたり、水を吸い上げるための導管に空気が入っていたりすると大変!
切り口から充分な水が吸えなくなると水不足になってしまい、花の種類のよっては数時間でぐったりしてしまいます。
そこで心強いのが水切りです!水切りをすることで、茎を切ったときに切り口が乾燥したり、空気が導管に入り込んでしまうのを防ぐことができます。
水切りのやり方とポイント
切り花の手入れにもいろいろありますが、水切りは手軽で時間がかからず、無料で、しかも十分な効果が期待できる方法です。やることは簡単、乾燥したり汚れが詰まったりして問題になりやすい茎の切り口を、水につけて、水中で少し切るだけ!
詳しいポイントは以下の5点です。
水中で切りましょう
水切りでは、その名前のとおり、茎を切るときに水中でハサミを入れます。
水中で茎を切ることのメリットは「切り口が乾燥しないこと」「切ったときに空気が入ってしまうのを防ぐこと」「水中でハサミを入れることで切り口に水圧がかかり、水が上がりやすくなること」の3つ。
切った瞬間に新しい切り口が水に浸かっていればいいので、切れたらすぐに花瓶に飾ればOKです。
切れ味のいいハサミを使用しましょう
水中で切りさえすれば安心♪かと思いきや、実はそうではありません。同じくらい重要なのが、切れ味の良いハサミを使って、スパッと一気に茎を切ること。
切れ味の悪いハサミで押しつぶすようにして茎を切ると、切ったときに茎に通っている導管も潰してしまいます。導管が潰れていると、やはり水を吸い上げられないので、せっかく水中で切ったというのに意味がない!なんてことに。
水切り用のハサミはよく手入れをして、切れ味の良い状態を保ちましょう。もし良さそうなハサミがない場合には、カッターナイフも優秀です。
斜めに切りましょう
花が水を吸い上げる茎の切り口をできるだけ広くし、水に触れる面積を増やすことで、よりたくさんの水を吸い上げられるように工夫できます。
具体的には、茎はまっすぐ平らに切るよりも、斜めに角度をつけてハサミを入れることですね。水中で花を切る場合、角度的にも斜めのほうが切りやすいので嬉しいですね。
どれくらいの長さを切るの?
通常、水切りで切る茎の長さは1~2センチ程度で、表面の乾燥、汚れ、腐敗を取り除ければOKです。
もし茎の先が傷んで変色してしまっていたり、茎の途中が腐りはじめて柔らかくなっているような場合には、傷んでいる部分+3センチほど切り取って、水を吸い上げられる状態に切り戻しましょう。
どれくらいの頻度で水切りをする?
一度水切りをしたら放置していいかというと、残念ながらそういうわけではありません。
水に浸かっている茎はそれだけでだんだん痛み、時間が経つと腐ってしまいます。そうすると、やはり十分に水を吸い上げられませんし、水が汚れて切り口が詰まる原因にもなるので、できれば毎日水切りをし、花瓶の水を替えるのが理想的です。
とはいえ、毎日水切り+水替えをするのが億劫で、花を買うのはめんどくさいよ~~~!となってしまっては本末転倒ですよね。
もちろん毎日行ったほうが、確実に花瓶の水をきれいにできて、花もぐんぐん水が補給できますが、替えなかったからといってすぐに枯れて元気がなくなってしまうわけではありません。
水が目に見えて汚れてきたら替える、花に元気がないから水切りをする、くらいの緩さでも効果はあるので、あまり気負わずに花のある生活を楽しみましょう。