母の日の定番、カーネーションは、1年を通して手頃な値段で購入できる身近な花でもあります。買い求めやすい花だからこそ、手入れの方法を知って長持ちさせたいですよね。
カーネーションは比較的日持ちします
カーネーションは切り花にしても日持ちしやすい花で、湿度も気温も切り花にとって厳しい夏時期でなければ、2週間くらい飾って楽しむことができます。寒さもそれなりに耐えられるので冬場にも購入可能で、寒い時期ならもっと長く持つことも。
せっかく買うのだからできるだけ長持ちする花が欲しい!というときに選びたい花です。
カーネーションをより長持ちさせるには?
そこまで気をつけて手入れをしなくても、それなりに長持ちするカーネーションですが、購入に知っておきたいことや、家に持ち帰ったあとちょっとした手入れをすることで、断然長く、きれいに咲かせておくことができます。
大丈夫、難しいことではありません!わたしが花屋で働いていたときに実践していた、カーネーションを長持ちさせるコツについて紹介しますね。
新鮮なカーネーションを選びましょう
カーネーションに限らず切り花を長持ちさせたいなら、まずは何よりも、花市場から届きたての新鮮なカーネーションを選ぶことが大切です。
おすすめは、花びらに色がついているけれどまだ開いていない状態のカーネーション。つぼみを購入するとちゃんと咲くかどうか心配になりますが、花屋さんに並ぶ段階まで成長しているカーネーションならちゃんと開花していきます。
プレゼント用の場合、すべてつぼみの花だと見栄えが寂しくなってしまうので、咲き始めの花とつぼみが混じっているカーネーションがいいですね。
避けたいのは、花びらの縁が茶色く変色している場合や、花の付け根が柔らかくなっていて、花びらが抜けていたり、根本から崩れているカーネーション。言うまでもなく古くなっている状態なので、しっかりお世話をして飾ってもすぐに枯れてしまいます。
良心のある花屋さんではそこまで古くなっているカーネーションは売らないものですが、念のため、知っておくと安心ですね。
余分な葉と蕾を取りましょう
家に持ち帰ったカーネーションは、ぜひとも飾るまえにちょっとした処理を行いましょう。花屋さんでやってくれている場合もありますが、もしまだたくさんの葉がついている場合には、飾ったときのアレンジに不要の葉は手で優しく取ってしまいます。
根のない切り花は吸い上げられる水の量が限られているので、ボサボサに生えている葉を取ったり、咲かないくらい小さなつぼみを切ったりすることで、メインの花に十分な水が行き渡るようにする必要があるんです。
カーネーションの茎には節があり、節のところでポキっと折れやすくなっているので、葉やつぼみを取るときは、くれぐれも慎重にやさしく行ってください。
花瓶の水の管理をしましょう
切り花を長持ちさせるときの基本といえば、花瓶の水管理です。カーネーションも例外ではなく、できれば毎日、毎日は難しくても、目に見えて水が汚れてくる頃には新鮮な水に交換しましょう。
水換えをサボればサボるほど、水に浸かっているカーネーションの茎や花瓶の内部がニュルニュルして汚れてしまいます。そういう場合には、水を交換するだけでなく花瓶をサッとスポンジで洗い、茎も手で軽く擦って汚れを落としてあげましょう。
また、切り花の茎は水に浸かっている部分が痛みやすくなってしまうので、花瓶に入れる水はできるだけ少なめにします。できるだけ、というのは、花の重さで花瓶が倒れたりせず、次の水換えまでに花瓶の水がなくなってしまわない程度の量です。花瓶の大きさにも寄りますが、5~15センチくらいが理想的です。
また、水に切り花用の延命剤を混ぜることで、水をきれいに保ちやすくし、カーネーションの色つやを良くする効果もあります。延命剤や代用品についてはこちらのページも合わせてどうぞ!
水切りしましょう
花瓶の水換えと同じくらい効果的でなので、水換えと一緒に行いたいのが水切りです。切り花の切り口は花が水を吸い上げるのに大切な部分ですが、水中の汚れが詰まったり茎が腐ってしまったりして、だんだん水を吸い上げる力が弱くなってしまいます。
定期的に切り口を切り戻して、新鮮な状態にすることで解決しますが、このときに水中で茎を切る水切りの方法を使うとさらに効果的です。やり方についてはこちらにまとめています。
花を傷めない場所に飾りましょう
繊細な切り花は、飾る場所を間違えるとすぐに弱ってしまいます。カーネーションを飾るときに避けたいのは、直射日光の当たる場所と、エアコンの風が直接当たる場所。お花は日光浴が好きかと思いがちですが、根のない切り花にとっては直射日光は強すぎるんですね。
切り花を飾るのに向いているのは、風通しがの良い、人によっても過ごしやすい環境です。
カーネーションの蕾は咲くの?
ひとつの茎にたくさんの小ぶりな花が咲くスプレーカーネーションなどの品種には、蕾のままの花もたくさんついていますよね。もし全部咲かせることができたら長く楽しめるし、もし咲くのなら咲かせたいものです。
残念ながら、カーネーションの切り花には、咲くつぼみと咲かないつぼみがあります。ガクの先端が開き始め、色づいた花びらがはみ出しているつぼみは高確率で咲きますが、まだ完全にガクが閉じている緑色で固いつぼみはまず咲きません。
小さくて緑色のつぼみがたくさん付いていると、水や栄養分を余計に取られてしまうので、アレンジに必要なければ取ったほうがメインの花が長持ちします。
カーネションは挿し木で増やせる?
切り花には、なかなかお目にかかれないような、珍しい色や見た目の品種のカーネーションもあります。すごく気に入ってしまったら、ぜひとも挿し木で増やしたい~!と思うかもしれません。
カーネーションは挿し木でも増やせる植物ですが、切り花から挿し木で増やすのは、不可能ではないけどなかなか大変!成功率は高くありませんが、それでもやってみたい!という場合には、ぜひともこちらのページもご確認ください。
カーネーションはドライフラワーにできる?
カーネーションはドライフラワーにすることもできます。花びらが抜けにくくて丈夫なカーネーションは、花の形が保ちやすく、簡単に乾燥させられる花です。
見た目はいかにもドライフラワー!という感じになり、全体的に茶色ぽくなるので、淡い色のカーネーションよりも、色の濃いもののほうが元の花に近い色味で仕上がります。
気をつけたいことは、花の付け根が密集しているので、乾燥させている最中や、ドライフラワーにしたあとで飾っているときにカビが生えやすいこと。乾燥させる場所はもちろん、ドライフラワーとして飾る場所も風通しの良い場所を選びたいです。