贈り物の定番、花束。繊細で丁寧に扱う必要があるというのに、へんな形をしていて、運ぶにも渡すにもコツが必要なプレゼントです。とくに渡すのは慣れていないとどうしてもぎこちなくなってしまい、ここぞ！というところで決まらない、なんてことになってしまいがち。
大切なのはイメージトレーニングですが、どういうふうにイメトレをしたら良いのか、シチュエーション別に解説します！
花束の正しい持ち運び方
花屋さんでラッピングしてもらった花束には、根本に水を入れてあることがほとんどです。逆さまにして持つと水が流れ出してしまい、葉や花を濡らして痛める原因になり、包装紙も濡れて汚らしくなり、しかも根本に水がなくなってしまうので、切り花が長持ちしなくなってしまいます。
花束を持って移動するのは少し気恥ずかしいかもしれませんが、花を隠すように逆さまにしたりせず、つねに花を上に向けて持ち運びましょう。
花束の渡し方は？
まずは基本の渡し方を紹介します。といっても、なにか難しいことがあるわけではなく、花束を渡すときに大切なのは、受け取る人が受け取りやすいように手渡すことです。
花束には取っ手がついているわけではありませんし、両手でがっしり握れるわけでもありませんので、どうしても抱える形になります。赤ちゃんを手渡すようなときのイメージで、そっと差し出すのが好ましいです。
基本の花束の渡し方
花束の渡し方には、正式なものと略式のものがあります。コンサートなど、ステージの上でやり取りされる場合や、フォーマルな場面では正式な渡し方を、個人的な場面では略式で渡すほうがスマートです。
正式な渡し方
花束を手渡すときの正式なやり方では、最初に渡す人は右手で花束の茎側、リボンの付いている方を持ち、左手で花束を支えるように添えています。挨拶や激励、メッセージのやり取りがある場合は、この姿勢でそれを行います。
いざ手渡すタイミングになったら、花の向きを変えて花束を持ち替えます。挨拶のときには花が左を向いていましたが、ここで花が右を向きます。花束は相手が受け取りやすいように差し出すので、花束の茎側を掴んでいた左手のリボンの下側に来るように移動します。両手のひらが上を向く形です。
こうすることで、花束を受け取った相手が、最初に渡す人が花束を持っていた形で受け取ることができます。
略式の渡し方
個人間で花束を渡す場合には、略式で渡されることが多いです。略式の場合とくに大切なのは「相手が受け取りやすいように手渡すこと」ですので、手渡す前に花の向きを交換するところが省略され、渡す人は最初から左手で茎側を掴み、右手で花束を支え、花は右側を向いています。
シチュエーション別！渡し方のコツ
基本の渡し方が分かったところで、さらにシチュエーション別に気をつけたいことについて紹介します。これさえ意識してイメトレをすれば、失敗なくスマートに花束を渡せること間違いなしです！
コンサートや結婚式で花束を渡す時
コンサートや発表会、結婚式など、大勢のひとが見ている場所で花束を手渡す場合、観客から花が見えることと、花束を受け取る相手の仕草がきれいに見えることを心がけます。
花束を差し出すとき、あまり自分の体に近いと、受け取るときに相手が腕を思い切り伸ばさなくてはいけなかったり、上半身を傾けなくてはなくお尻を突き出す形になってしまうので、しっかりと腕を伸ばして花束を相手に近づけましょう。
サプライズで花束を渡したい時
花束はここぞという時を印象づけるのに使われることも多い贈り物ですが、そのわりに渡す瞬間まで隠しておくのが難しい、サプライズにやっかいなものでもあります。ですので、サプライズの方法としては大きく分けて「花束があることを渡す瞬間まで隠しておいてサプライズする」「会ったときに花束があることはバレてしまうが、渡し方でサプライズする」の二通りがあります。
渡す瞬間まで隠しておきたい場合
サプライズとしては、ほとんどの場合がこちらになるかと思いますが、花束を手渡したい場合は、渡す直前までどこかに隠しておき、渡すときに体の後ろに隠して相手に近づいて、目の前に来た瞬間に正面に出す、というのが一般的です。どうしても後ろに何かを隠していることはバレてしまいますが、花束であることは隠せるでしょう。
少し変わった方法だと、待ち合わせ場所に相手の後ろから近づいて、花束を後ろから差し出す、という渡し方も、サプライズにぴったりです。
渡す場所を選べる場合には、直接手渡しするのではなく、目立つところに花束を飾っておいて、その場所に相手を連れて行く、という方法もあります。自宅や寝室に入った瞬間に分かるくらい、たくさんの花が視界に入ってきたら、すごくサプライズになるし印象に残るでしょう。予約しておいたレストランのテーブルに、この花を飾っておいて欲しい、とお願いするという手もあります。事前に相談してみましょう。
渡し方を工夫してサプライズにする
外で花束を渡す場合、完全に花束を隠すのはなかなか骨が折れます。それでもサプライズ要素を付けたい場合には、渡し方を工夫してサプライズにしてみてはいかがでしょうか？
具体的には、映画やドラマのワンシーンのように、片膝を付いて大げさな渡し方をする、肩に花束を担いで登場し、ワイルドな雰囲気を演出する、など、非日常感が味わえる方法が印象に残ります。
まとめ
花束を渡すときにいちばん大切なのは、相手が受け取りやすいように配慮する心がけです。受け渡しの瞬間も含めて思い出に残るような、心のこもった渡し方を心がけけましょう。
