花束を買い慣れていないと、花の買い方はなかなかわかりにくいものです。大切な日に確実に花束を購入したい場合、事前に予約はするべきなんでしょうか?するのだとしたら、いつまでに、どんなことを伝えるべき?
このページでは、花屋で働いていて意外と知られていないと思った、花束を予約する方法について紹介します。
花束の予約は何日前までにするべき?
いつまでに予約が必要かどうかは、どんなフラワーアレンジメントを希望しているのか、どうしても入れて欲しい花や色があるのか、などによって変わってきます。
年中花市場に出回っている花を使用する場合や、使う花にとくにこだわりがない場合、絶対にこの日までに!という期間はありません。しかし、その日に花束の予約が入っている、とわかっていれば、それに備えて新鮮な切り花を仕入れることができるので、最低でも3日前に予約してもらえると、そのフラワーアレンジメントのために切り花を仕入れることができます。
珍しい花や、季節外れの花を入れて欲しい場合には、最低でも1週間前に相談してください。予算や市場の状況によっては、必ず希望に添えるわけではありませんが、そのタイミングで入手できる花であれば、1週間あれば探せる可能性が高くなります。
予約するときに伝えてほしいこと
具体的な花の希望がない場合でも、できるだけ贈る相手に喜んでもらえる花束を作りたいと思うのが花屋さんです。ですので、予約するときにはいつ花束を購入したいのかだけでなく、贈る相手の性別や年齢、色の好みについてと、花束を贈る理由もぜひ伝えてほしいです。誕生日なのか、習い事の発表会なのか、送別会なのか、開店祝いなのか分かれば、それに合った雰囲気の花束を作ることができます。
予算もできるだけ具体的にお聞かせください。見栄えのする大きさの花束でしたら、少なくても3000円、5000円あると大きめサイズでもちょっと高価な花を混ぜることができます。
また、予約する際には日付けだけでなく、取りに行くつもりの時間も指定してください。あんまり早くラッピングしてしまうと、そのぶん花を水から出してしまわなければなりません。新鮮な状態を保つために、できるだけ直前にアレンジしたいので、時間に間に合わなさそうな場合には電話を一本入れてもらえると安心です。
忙しい時期には早めの予約を!
花屋さんの繁盛期に、希望のフラワーアレンジメントを都合のいい時間に受け取るためには、予定が決まったらすぐに、できるだけ早めに予約をしておくのが安心です。母の日、クリスマス、成人式などのイベント時や、送別会シーズンはとくに忙しいです。
普段からそんなにたくさんの従業員を確保できる職種ではないので、繁盛期といってもたくさんのスタッフが働いてるわけではない多くの花屋さんでは、忙しい時期には事前予約のみ受け付けて、当日の店先での販売はお断りしている…なんてこともあります。
なぜ花束は予約したほうがいいの?
花屋さんは店舗を構えているのに、そもそもなぜ予約をしたほうがいいのでしょうか?店に直接足を運んだほうが自分でも選べるし、花を見ながらのほうがイメージも伝えやすいので、当日その場で購入したほうが良いような気がする、と思いますよね。
大きな花屋さんで、つねにたくさんの切り花を仕入れていて、さらに常時複数人の従業員が働いていることが分かっている場合にはそれもありです。
しかし多くの街の花屋さんでは、すぐに鮮度が落ちてしまう切り花を、当てもなく大量に仕入れるわけにはいきませんし、少人数でアレンジメントも接客も配達もこなしていることがほとんどで、予約していないとそもそも花がないこともあります。
ですので、店によっては、予約していないお客さんに使える切り花がとても少なかったり、種類が限られていたりします。贈る相手に合わせた花束を作ってもらうには、やはり予約したほうが確実なんですね。その他にも、以下のようなメリットがあります。
希望通りのフラワーアレンジメントが購入できます
花の種類やアレンジメントのテーマカラーはもちろん、予算内でなるべくボリュームがあって大きな花束を!、季節の花を使いたい!、香りのする花は使わないで!など、希望に沿った花を仕入れることができます。
花市場が開催されるのは、全国的に週3回。月、水、金の早朝に行われるのが一般的なので、間に合うように予約するようにしたいです。
より新鮮な花束が購入できます
予めフラワーアレンジメントを作ることがわかっていれば、それに合わせて使う切り花を仕入れることができるので、できる限り新鮮な切り花を使用した花束を購入することができます。
待たずに買うことができます
「いついつの何時ころ取りに行きます」と予約しておけば、その時間にはお会計をするだけの状態にしておくことができるので、忙しい時でも時間を取らずに済ませることができます。
あたり前のことかと思われるかもしれませんが、花屋さんにはいつでもすぐに持ち出せる花束が、用意してあるわけではない場合があります。当日その場で希望をもらってから作り始める場合、どんなに頑張っても10分、いつもどおり丁寧に作ろうと思うと15分から20分は掛かってしまいます。(ちなみにわたしは、切り花をアレンジしているときに急いでるから早くして、と言われるのが、この仕事をしていて一番きらいです。)
半時間くらいで作れる場合はいいですが、混雑していたり、配達に出なければいけない時間だったりすると、申し訳ないと思いつつもお断りしなければならない場合もあるので、残念なことにならないよう、大切な日の花束は予約するようにしましょう。
当日予約、予約なしでも大丈夫?
それでも多くの花屋さんでは、よっぽどの理由がない限り、当日、予約なしで来店されても花束を販売できるよう、できる限りの準備をしています。当日でも、予約なしで来店されるよりは、事前にその日に花束を買うことができるか確認の電話を入れてもらえるとさらに助かります。
とはいえ、大切な花束をお求めのさいには、切り花がなくて変わりに鉢植えになってしまった、ということにならないよう、早めの予約をお願いしたいです。