日本ならではの単語を英語に置き換えるのは、意外とたいへん!とくに柚子は、辞書を引いてみると複数の単語が並んでいて、そんなに有名なくだものではないだろうし、なんでこんなにあるんだろう?と不安にかられます。さて、正解はその中にあるのでしょうか?
柚子を英語辞典で引いてみると?
柚子を英語辞典で引いてみると、4つの単語が見つかってさらに混乱してしまいます。「Citron」、「Citrus」、「Citrus junos」、「Yuzu」がその単語で、どれもまったく違うわけではないのですが、日常会話で柚子を意味するのは、実はたった一つだけ! それ以外の単語だと、的を得ていなかったり、曖昧すぎたりしていまいます。
では、どの単語を使うべきなのかと言うと、柚子を正しく表している単語は、実はYuzu!
柚子はTsunamiやSakeのように、日本語がそのまま英単語になっている食べ物なんです!日本文化、日本食が浸透して、柚子自体もかなり一般的になっているので、高確率でYuzuで通じます。
ただし、日本語を話す時と同じように「柚子」と発音してしまうと、伝わりにくいし単語が文法に馴染まず浮いてしまうので、会話で使う場合には、英単語らしく発音しましょう。ユーズー、もしくは、ユゥズゥ、という感じです。
ほかの単語はどういう意味?
それでは他の単語は柚子とどう違うんでしょうか?英語辞典に載っているのに、ちゃんと通じないとかびっくりしてしまいます。
Citron
シトロンは柚子に似ていますが、正確には別の柑橘類の果物です。レモンよりもさらに大きく、香りももっと強いです。
Citrus
シトラスは柑橘類の意味です。柚子も柑橘類ですが、レモンやミカン、オレンジ、グレープフルーツも含みます。
Citrus junos
こちらは柚子の学名です。AppleであるリンゴをMalus pumilaと呼ぶことがないのと同じで、Citrus junosと言われて柚子が出てくるひとはまずいません。
もしYUZUで通じなかったら?
一般に浸透している単語ですが、そもそも柚子のことを知らなくて、いまいちピンとこないひともいない訳ではありません。そういう場合には、柚子とはどういうものなのか、どういう使われ方をするものなのか、近い言葉で言い換えたり、説明する必要があります。
Japanese Citron/Citrus/Lemon
いちばん簡単なのは、日本のシトロン/柑橘類/レモンですよ、と言いかえることです。これで相手は、柚子とは日本のシトロン、レモンに近い果物なんだろう、と想像することができます。
とくにレモンは一般的な果物ですし、皮を向いて直接食べるわけではなく、料理やデザートや飲み物に使う、という用途も似ているので、分かりやすくて良いんじゃないかな、と思います。
オーストラリアの柚子事情
オーストラリアではここ10年くらいで料理系の番組が増え、それらの料理番組で柚子が使われたり紹介されたりすることで、あちこちで目にする耳にする柑橘類になりました。
日本のスーパーのようにあちこちに柚子商品が並んでいるわけではありませんが、カフェに行くと柚子のフラッペなどの飲み物があったり、ちょっとおしゃれなレストランに行くと、デザートに柚子が使われていたりします。メニューにはちゃんと「Yuzu」の表記。かなり広く受け入れられています。
オーストラリア国内にも柚子の栽培をしている農家があり、ライバルが多くないので悪くない収入が得られているようです。すごい!