切り花を飾るときに、不要な葉を取るメリットはいろいろあります。ところで、不要な葉っていうのは具体的にはどれのこと?たくさん葉がついているけど、ひとつずつ手で取るの?など、自分でやるには曖昧すぎて自信がない~!なんてことになっていませんか?
このページでは、花屋さんがやっている、簡単にできる切り花の葉の取り方を紹介します。
なぜ葉を取ると切り花が長持ちするの?
せっかく付いている葉を取るのは可哀想だな~、もったいないな~、と思ってしまうかもしれませんが、切り花を長持ちさせるために、葉を取るのは大切な作業です。理由はこちら。
水が汚れるのを防ぎます
花瓶に飾った切り花は、水に浸かっている部分から傷んで、腐っていきます。傷んだ切り花は水を汚す原因になり、水が汚れると花が枯れる原因になるので、まるで絵に描いたような悪循環ですね。
とはいえ、水を吸わせるために茎を浸けないわけにはいきません。しかし、葉を取ることはできるので、なるべく余分なものが水に入らないように、下の方に付いている葉っぱは取ってしまいましょう。
水が蒸発してしまうのを防ぎます
切り花に付いている葉は水を必要とし、吸収した水はどんどん葉の表面から蒸発させてしまいます。
茎の切り口からしか水の吸収できない切り花は、せっかく吸い上げた水が葉から蒸発してしまうと水分が足りなくなり、メインの花が弱ってしまう原因に。そのままにしておくと枯れてしまいます。
葉が元気でも花が枯れてしまっては意味がないので、主役がきれいに咲くように、見た目に影響が出ない葉は取ってしまうのが切り花を長持ちさせる秘訣です。
葉は全部取ったほうがいい?
それなら全部取ったほうが花が長持ちするのではないか?と思うかもしれませんね。しかし、葉をすべて取ってしまうと、今度は花が光合成できなくなってしまいます。切り花を健康に保つためには、上のほうの葉を2~3枚残しておくくらいがちょうどいいですね。
また、完全に取ってしまうと見た目も寂しくなりますよね。アレンジによってはもう少し葉を増やしたり、減らしたりしても大丈夫です。ただ、花瓶の水には入らないように!
切り花の葉の取り方
それでは、切り花の葉の取り方を紹介します。ひとつ、ふたつくらいならすぐに取れるのでいいのですが、びっしり付いている場合、一つずつ取っていたらストレスが貯まりすぎる!ということもありますよね。
しかし!この方法なら、ほとんどの切り花の葉を、一瞬できれいにすることができます。あんまり素早くきれいになるので、葉を取るために花を買いたくなるくらいです。
ちなみに、花屋さんで買う切り花はすでに処理済みであることが多いです。下のほうに葉がついてない、という場合には、そのまま飾って大丈夫なのでご安心ください。
その他にも、切り花を長持ちさせる方法はいろいろあるので、興味がありましたらこちらもどうぞ♪
簡単にできます
やり方は簡単。たとえばこの、根本まで葉のぎっしりついているユリ。
葉を取りたい位置で、親指と人差指の横側で軽く押さえて、そのままの力加減で下まで一気にスライドさせれば完了です。その間、わずか1秒。
このサンゴジュも同じ方法で
一瞬でこのとおり!
この庭から取ってきたばかりの毛むくじゃらのラベンダーも
楽々きれいにできてしまいます。
かなり散らかるので、作業スペースを確保して行うことをおすすめします。切り花が包まれていたプラスチックや紙の上で作業をして、それに丸めて捨てると後片付けが楽です♪
葉を取るときの注意点
ユリ、キク、ダリア、アルストロメリア、葉物など、多くの花に使える方法ですが、バラは棘があるのでやらないほうがいいのと(指が痛すぎます)、カーネーションなどの節のある花は節のところで折れてしまうのでひとつひとつ毟るほうが安全です。
また、この楽な方法にも欠点はあって、葉の成分というかエキスというかが擦れている部分の指紋に入り込み、これがなかなか落ちません!
とはいってもお風呂で擦れば落ちる程度ですが、このあと人と会う予定が~という場合には、使い捨てのゴム手袋を嵌めて作業するほうが安心ですね。