花屋さんで購入した切り花のひまわり、せっかくだから種を収穫して庭に埋められたら、もっと楽しめて良いですよね。切り花のひまわりから種を収穫することはできるのでしょうか?
切り花のひまわりから種を収穫したいけど…?
残念ながら、切り花のひまわりから種を取れる可能性はほとんどないんです!
切り花のひまわりから種を取れない理由はいくつかあります。自宅で育てているひまわりが充分に成長してから切り花にした場合などには、僅かな可能性がないこともありませんが、花屋さんで購入したひまわりでしたらまず無理だといい切れます。理由はこちら。
種ができにくい品種なんです
そもそも花屋さんで売られているひまわりは、花粉が出ない種の出来にくい品種なんです。
切り花のひまわりを飾ったときに、花瓶の周囲が花粉だらけになったら片付けが面倒なので、切り花用に品種改良されたものなのですが、種がほしい~!となったときには思わぬ障害になりましたね。
でも、おかげでユリのように花粉を気にせずにひまわりを楽しむことができ、花の持ちも良いんですよ!
受粉しにくいのです
花粉の出る品種だったとしても、室内で鑑賞しているひまわりには受粉する機会がありません。野外で育てているひまわりの場合、風や虫によって受粉して種を作っているんですね。
なので、不可能に挑戦して切り花のひまわりからの種の採取を目指す場合には、花の中心同士を擦り合わせて、人工的に受粉させる必要があります。
栄養分が足りていません
花屋さんで売っているひまわりは、花が開き始めるまだ未熟な状態で切り花にして出荷されています。花を長く楽しむにはちょうどいいタイミングなのですが、種を作るには早すぎますし、切り花になってしまうと種を作れるほどの栄養分を取ることができないんです。
もし切り花から種採取チャレンジをする場合には、切り花専用の延命剤や糖分を水に混ぜて、花に栄養を与えるようにしてみましょう。しかし、それでも種が出来る可能性は限りなく低いです。
そのほか、花屋さんが教える、切り花のひまわりをきれいに育てる方法についてはこちらもどうぞ!
ひまわりの種はいつできるの?
ひまわりの種は花が完全に枯れ、花びらが落ちてから、じわじわと中心に種を作っていきます。その期間、なんと1ヶ月!鉢植えにしているひまわりは、1ヶ月かけて地面から養分を吸い上げて、ゆっくりゆっくり種を作るんです。
なので、切り花のひまわりも、枯れたからといってすぐに種が期待できるわけないんですね。もし種を採取しようと思ったら、少なくとも枯れた状態で一ヶ月栄養を与え続ける必要があります。そうしても切り花は水を吸い上げる力が弱いので、充分に栄養を摂取できないことがほとんどです。
「切り花のひまわりから種を採取できるかどうか」実験としては面白いですが、成功する可能性はほとんど0ですし、手間が掛かるので、種を購入したほうが簡単ですよ!
…ちなみに、ハムスターの餌用のひまわりの種は埋めるとちゃんと花が咲きます。昨年、実家の母がハム餌を庭に蒔いて、ミニヒマワリを咲かせることに成功しました。